始めて自分の写真をもう見たくないと思った。


 人の涙を何度となく観る事、撮影の時には気づけなかった事、その全てが如実に変な現実味を帯びて僕の中へ入ってくる。


 辛くて辛くてしょうがなかった暑さが、ある一方では僕を盲目にし、重い何かを感じさせていなかったと共に、見せていなかったようだ。