北海道は日本で一番テレビやビデオにかける金が一番多いそうだ。実際冬になってしまえば外は雪に閉ざされ出る事すらも億劫になってしまう。そうなれば必然的にテレビの前へと腰を落ち着ける様になってしまう。

 長らく私もこちらに来てからテレビのある生活を送っていないが、あちらに帰ればそれ以外に娯楽は無いのではないのか?と思ってしまう程に何も無い町なのでテレビを見てしまう。惰性だろうが、故意であろうが、皆テレビは見るのである。
 そして、そこに映し出されるものを大概人は信じ、そうであると思ってしまう。私もそうであった。いわゆるメディアリテラシーというものの類いを私は欠いていたし、そのままテレビのある生活を送っていたらそんなものすら知らなかったであろう。
 帰郷の際に知る「オッパッピー」知らない私には何の事やらと思われたが意外に面白かった。という話はさて置き。テレビの光の先に人は何を見ているのだろうか。その光から得る情報、快楽、全てにおいて我々は信頼しきっているのかもしれない。
 このディスプレイの先にある無限という有限が私を永遠と悩ませ続けるのだ。


杉本博司氏「劇場」のパロディといったらおこられるでしょう。