快晴。雲も少なく梅が咲き始めていた。風は心地良く、気温も過ごしやすい。


 若干の二日酔いを感じながら人は撮らずにのんびり歩き始めた午後二時、川のそばをひたすらに歩きながら水に触れてみたりしながら歩いていた。


 ちらりと見えるシートットを避けながら草の中を歩いているとどうにも先に進めないので、川沿いを歩こうと迂回すると、さっきのシートットをしていたおじいちゃんと孫の二人がいたので思わず声をかけてしまった。
 3歳になるという女の子はどうにもやんちゃだと笑いながらおじいちゃんは言う。手に草を握り、服には無数の種が付いている姿は「やんちゃ」そのものであったが、顔立ちがやたらと可愛らしく将来は相当な女性になるのではないのかと思えた。


 そんな二人に挨拶をし、歩いていると無数の子供と一人の女性が見えてくる。今時珍しく川で無敵に遊ぶ子供達だ。川に靴を履きながら入る事をいとわず、服に泥付こうともおかまい無しの様子は見ていて清々しかったし、なぜだか「これなら大丈夫」と思ってしまった。

 そしてしばらく、少年野球のそばをすがろうとした時そのチームの監督かコーチのおじさんが声をかけてきた。「いいカメラだねー」軽快に話しかけてくるおじさんといくつか話をしているとニッコールクラブにいた的な事を教えてくれた。「昔はモデル撮影なんかも良くしたよ」なんて言いながら、昔は暗室作業もしていたし、色々やっていたそうだ。最近はすっかり写真はやっていないそうだ。


 少し歩いていると川っぺりに女性が一人で座っていた。異様なオーラを出していた彼女がどうしても気になり戻って近づこうと歩いていると、向こうから彼女が歩いてきた。その歩き方を見て何故だかそのオーラに圧倒されて声をかけられなかった。
 彼女がどんな理由で川っぺりに一人でいたのか、これからどこへ向かうのか、気になりはしたが、何故だか触れるべきではない様な気がした。


 二子玉川にさしかかるとそこは完全なるいちゃラブスポットだった。だからとは言わないが、未だに私にとって二子玉川はアウェーな感じがする。そこから上に行こうが下に行こうがそんな感じはしないのに何故だかここだけはアウェーな感じがする。

 そんな二子玉も全力でスーパー堤防工事中で萌える。