「奇跡の傍らで眠る」

810ギャラリー(ハッテンギャラリー)
大阪市北区西天満4−8−5衣笠ビル4F
2011年6月11日(土)〜20日(月)なお6月12日のみ臨時休廊となります。
12:00〜19:00(最終日17:00まで)
http://810gallery.com/
 友人が運営に参加している大阪の写真専門ギャラリーにて転じさせていただく事になりました。

 スペース的に若干削らなくてはいけないかもしれませんが、この作品は第4回写真「1_WALL」展で展示していたものをそのまま大阪で個展という形で展示する事になります。関西方面にお住まいで、なかなか東京へ来てまでみられなかったという方がいらっしゃいましたら、是非お越し下さい。

 なお、私は仕事の都合の為在廊する事が出来ません。この場を借りましてお詫び申し上げます。ごめんなさい!!

「奇跡の傍らで眠る」

 私の故郷には原子力発電施設がある。そこで暮らしている人にとっては当たり前の存在であり、そこで働き、その傍らで眠るという事が日常だ。そして、かつての私にとってもそれは日常だった。
 しかし、故郷を離れ暮らしていくなかで原発に関する社会的な意見を見聞きしていると私の中で外側と内側の温度差の様なものを感じた。
 様々なメディアで良くも悪くも語られている事とは全く関係なく、私の故郷や原子力施設を抱える地域では人々が暮らしている。

 私達の想像を超える様な現実が起こるかもしれないという事を考えながら生活するのは大変だ。それを私達は考えない様にと努める。そこにはある種の忘却の様なものが作用し、生活に支障のない様に頭の片隅へと追いやる。
 しかし、私達はその事を一度も忘れた事など無いはずだ。それはいつ起きても問題が無いという覚悟の様にも思える。
 あっけらかんとした私の母は「どーしよーもないべさ」と言う。そんな母の言葉が意外と私には重い。