雲が満ちていた気がする。あの娘に会えるかもしれないという思いは勿論あった。なので和泉多摩川行ってきました。

 登戸で降りて川へ向かうとバーベキューの匂いがした。そろそろバーベキュー納めかなと思いながら橋へ向かう途中、何かの集会が行われていた。集合写真を撮り、応援歌の様なものを歌っていたのは歳を重ねた方々だった。橋から見る川には先日の台風の後をはっきりと見て取れた。流されて来たであろう大木と、根元から折れている大木、橋を渡り終え中洲へ足を運んでみると川底の匂いがした。

 中洲から川岸に戻り二子玉まで歩いている途中無数の彼岸花を見た。何故だか北海道にいた頃に彼岸花を意識した記憶が無い。見た事は勿論あるだろうが、その記憶が大変希薄だ。そして、この季節になると香る金木犀の匂いも東京に来てから異様に感じられる。始めはどこかの家の便所から漏れ出した匂いだと思っていた。そんな季節が私の生まれた季節だ。とか、ちょっとメモ

 あの娘には会えなかった。