ほぼ週刊福島 第35回


2011年6月5日福島県南相馬市原町区

 友人から「私の友人の父が警戒区域内で未だに生活をしている。彼は仙人になるつもりらしい。」と聞いた私は南相馬へ向かった。

 私が訪れた時には彼は奥さんが避難した際に借りたアパートの二階に住んでいた。

 「20キロ以内と以外での線量はそれほど変わらない。市長が世界の100人に選ばれたが、俺にしてみれば国が決めた境界線を受け入れている様ではダメだ。」

 元の家では果樹園を庭に作っていたそうだ。唯一持ち出せたバラの花を抱えて笑っていた彼はとても面白い人だった。今は秋田の工場へ単身働きに行っているそうだ。
 今度行ってみよう。