雲が太陽を覆い隠すのは幸運で、たまに出てくるそれに若干の苛立ちを覚える以外はいたって正常。


 夏の日差しを惜しむ様に人々はテントを張り、火を熾し、肉を焼く。少しでも過去を知ろうとする彼らの行為に僕も賛同したい。が、水着でウロウロされてはこっちが困ってしまう。
 前にテレビで見た様な事になりはしないかとビクビクしながらカメラを方に歩く川原は僕のテリトリーではないと改めて気づかされる。


 道なき道を徘徊するのは慣れたものだと自負していたわりには汗だくで、目新しい何かを発見する体力をも削られて、クモの巣に苛立ちを覚える。


 飛び込むコギャル&ギャル男風な彼らは渋谷じゃなくても遊べてて、楽しんでいて、やっぱり人ってそんなに変わりばえしない生き物なんだなぁ。なんて事を思った。がしかし、声をかけることは僕の恐怖心が許さなかったのであーる。


 *ビルの3.4階くらいはあろう高さの岩から飛び降りてました。