昼からは気持ち良い秋晴れに胸を躍らせて仕事終わりに多摩川へ行く。台風の後だけあって流れのそばは荒れていた。


 秋は繁殖期だと今更ながら痛感したのはバッタの交尾の多さに気付いたからだ。モッソリ動く彼らを追いかけて追いかけて、レンズを向けてみると何だか誕生日だというのに何故だか切なくなる。生物の輪に入れていない私は果たして生物たり得ているのだろうかとあらぬことは考えなかったけれど、何故だかバッタの交尾に興味がいってしまった。


 キンモクセイは便所の芳香剤の匂いだと思っていた北海道出身の若者・・・でももう無くなってしまったのかとあおぐ空は今日もいい具合にレッドがかぶっていた。