雲が多めだと思ったら意外と日差しが強く、手元の温度計を見たら21度を指していた。道理でほのかに汗が出てくる。

 京王多摩川はもう何度訪れたか解らない位来ていて、もう毎度同じ様な風景にしか見えなくなってきた。駅からまっすぐ歩いてきて川を前にした時、上流の方では少年野球の大会や試合が行われ、少しだけ下流のグラウンドではゆるくソフトボールをしている。高架下では夏になれば時折バーベキューをしていて、今日みたいな季節はさすがにいないけれど壁に向かって野球ボールやサッカーボールをぶつけている人は年中いる。高架下から少し下流側ではサッカーが常で、小学生位から社会人まで幅広い層が興じている。もう少しだけ下流ではカップルなんかがキャッチボールをしてみたり、家族でなぞのスポーツをやっていたり、ダートウィンドをしている人など結構多目的な感じだ。そして、常に至る所には犬の散歩をしている人がいて、日も暮れる頃になると何処からともなく一カ所に集まり井戸端会議が始まっていたりする。たまに消防署の訓練やボート教室などが行われているが、それはけいれんに過ぎず。先に上げた様な事が延々と繰り返されている。平日だとまた違うのだろうが、最近はめっきり平日に訪れる機会も減ってしまったので、あの閑散として広々とした空間を堪能したい気持ちにも駆られる。


 恐ろしくキュートな犬がいた。堤防の上の少しだけ高くなっている所に前足を載せて眩しそうに水面を眺めている雑種こと・・・名前を忘れた。確か二文字。残念。まあ、そんな可愛らしい犬は何故だかもの凄く人間くさい仕草な割に5歳という高齢?であった。近くに住むという老人は実に端正な顔立ちで、何か言い知れぬオーラをかもしていたが、犬にはめろめろな様子にホッとした。


 そんな訳で犬の名前をさすれてしまったこの脳みそを呪いたいと思います。なんだっけなー