晴天。風が少し強いのはいつも通りだ。歩けば熱く、止まれば寒いそんな春の初め。


 突いて早々に眼についた端下で川遊びをしている幼年は小学一年生になりたてだった。ザリガニを捕ったと大きな声で祖父に語りかける。祖父は何か饅頭の様な物を食べていたらしく終始左上の唇に欠片をつけて話をしてくれた。
 ここからすぐそばの丘の上に住んでおり息子夫婦も一緒で勿論孫も一緒に住んでいるそうだ。ここら変異はこんなザリガニだけではなくウナギや鮎まで遡上をして来ていて、こんなに川の水も汚くはなく川底からは湧き水だって出ていたという。そんな彼は私が北海道出身だというと、自身も18の頃に千歳空港を作りにいっていた事を教えてくれた。あそこら辺は何も無くて道だってとてもとても狭く、札幌まで出るのは大体ストーブが搭載された馬車だったそうで、そのころはよく豊平川で鮭を釣っていたが、あまり遡上してくる鮭は美味しくないので、店で買って実家へ送っていたそうだ。
 帰りがけ蒼くん(孫)が宮大工と何かになりたいと言っていたのだがすっかり忘れてしまったが、絵を描く事が大好きだと教えてくれた。立派な寺でも作ってくれる事を期待している。


 やはり休日は自転車乗りが多くサイクリングロードを歩くのは少し怖い。自分も自転車に乗るのであまり言えた事ではないがやっぱり歩いていると自転車は怖い物だ。

 とぼとぼ歩いていると、片言っぽい話し方で中年男性が話しかけてきて「モノレールのコンテストがあるよ。大賞がが10万円。四季の部門もある。今は春。菜の花、入れて撮ると良いよ。あんたも撮ると良い。」と言って去って行った。なのでとりあえず撮ってみた。出してみようかと少し思ってる。