「クラシック音楽」の様に写真も「クラシック写真」とかって言ってしまえば何だかしっくりくる様な気がする。

 音楽や絵画よりも歴史が浅い写真だが、もはやこの時代において時間という物が過去に比べてさほど重要視されないというか、もの凄いスピードで色々出てきているので20年30年前の作品や作家と言うのはクラシックな物として重宝されている様にも感じるし、その読み方の様な物はもはや定着している気がする。その中でそれに追随する者や、それら作品はクラシック写真として鑑賞すれば良いのじゃないのかと勝手に最近思っている。そう思ってみるともの凄くしっくりきて見やすかったりする。

 定着した手法(無論私もやっている)を解釈した上で用いて表現するという事は、クラシック音楽に実に似ているのではないのだろうか。と勝手にのだめを見た後に考えてみてもそれは浅はかな考えになのではないかと思える。

 そういった意味で今回の木村伊兵衛賞を受賞した高木こずえさんは凄いのかもしれないと思う。あの読み方は解らない。解らないというか、私の中に無い部類でどう解釈していいのかという事が曖昧にしか解らない。というか、勝手に理解している。これからきっと偉い人達があの写真に的確な評を与えていって私の様な者にも解る様になっていくのだろう。と、期待する。