画一的になりすぎた現代日本において個性というものの表出を写真メディアとして、実現していくに当たって僕らが出来る事はタダ一つ。

 歩いて、歩いて、人に声をかけることだ。


 元来名作といわれるものに多く登場する人間は有名な人間だけではない。無名な人間が大半を占めるその作品群にはやはり個性的な人間が度々登場し、その誌上を彩る。
 彼らの放つオーラたるや他の追随を許さず、僕らの眼に鮮明に焼きつき心を奪っていく。


 オリジナルがオリジナル所以はなど存在せず、存在自体がオリジナルなのだと。同じ人間などこの世には存在せず、似ているようでどこか違い、考え方は十人十色。
 個性だなんだと言われる筋合いはこの世に存在せず、それだけで十二分に個性的なのだ。

 存在が美しいのだよ。存在が醜いのだよ。僕が僕である限り。僕は僕で君は君なのだ。