祖父母、及び親族の死に写真になるであろう写真をプリントするというのはなんともいいがたい感情に襲われる。
 死んで電話がかかってきて・・・そんな想像をしてしまう。


 もっと良く撮れなかったのかと自問自答しないようにも最善は尽くすべきだという結論が出た。そんな事を考える以前に最善は尽くすべきであろうが、その場に立ってしまえばその様な事よりも、フィルムが・・・などと実に不殷賑極まりない事を考えてしまっている自分がそこにいる。


 出来れば来年、出来れば再来年も親族の写真は撮り続けていきたいと、そして、そうする為にも一年に一度位は帰ろうかと思う。
 僕が不安定でい続ける限り孝行はできない様な気もするが、出来る限りの事はしていこう。それが写真であれなんであれ、僕は彼等にとって誇れる人間になりたい。そう切に思う。思いたい。思うべきだ。そのためにもこの文章に誓う。