久しく泣いていない。誰か死なねーかなー。


 こんな事を書いてしまうと大顰蹙極まりないであろう。そして、本心ではその様な事を思っていないのであろうという自己防衛をしておこう。こうやって僕は自分を守っているのだな。と今書いていて思った。


 インドから帰国してすぐに高校の同級生が死んだという事を知った。俄かには信じがたかった。別にマブダチだぜ!って程でもないが、成人式の日に焼肉を食って酒を飲んで、女に飢えてる風な感じだった。という記憶位で、高校の頃に何をしていたかって事はあまり憶えていない。
 そんなやつなんていったら呪われそうだが、そいつが電話口で別の友人が死んだなんて事を言われてもやはりしっくり来ないし悲しくもない。

 実際田舎に住んでいて葬式やその他諸々の行事なんかに触れる機会があるのであれば彼の死というものを体現的に受け入れられ、悲しむ事も出来るのかもしれない。
 しかし、僕は何キロはなれているか解からないインドから帰り、東京という、それでも離れている所でようやっと彼の死を、電話口で、しかも東京在住の友人から聞かされた。間接的を越えた間接的な情報で彼の死を知らされた。

 こんな事ではテレビで見る戦争映像と対して変わらないのではないだろうか。人が死んで倒れて・・・友人が車で事故を起こし、何だかぐちゃぐちゃになって・・・むしろテレビの方がリアルな感じがして・・・


 ここまで書いておいてなんだが、この話を聞いて数日後、僕は、良いネタだ。なんて不謹慎にも思ってしまった。