五年ぶりに会う友人に、友人の子供、妹の眉、いとこの成長、この全てに私は心底時間の流れを感じた。 私だけがなんだか年を取っていない様な気分でいて、それが一瞬にして勘違いであったと気づかされる感覚。心地良いものではない。どこか呆然とそれらを口を開けたまま眺めてしまう。

 遠くに見える原発は三号機完成間近で、祖母も厨房をおろされ、同級生達もそろそろ仕事にあぶれ出す。ある友人は私に「東京って仕事どうなの?」と聞いてくるくらいだ。
 昔病院のあった場所には大きなスーパーが出来る予定で、その下のかつてのスーパーは完全に沈黙していて。TUTAYAが潰れてGEOが一人勝ち状態。 そのTUTAYAで働いていた少し離れた親戚は別の町のTUTAYAへと行かざる終えなくなっていて、近くの海では自殺が起きたと噂になっている。
 友人の祖父は去年と随分様子が変わり痛々しいものだった。


 改めて私の家計は女性ばかりだと確認できた。祖母は4姉妹で母3人姉妹、おば二人は3姉妹と1人娘。そして、私には妹が独りいる。それに改めて気づけた良い機会だった。