私の周り、同期で写真学校を共にした人達の中で私をワクワクさせ、嫉妬させ奮い立たせてくれる様な写真を見せてくれる人がいなくなった。切磋琢磨という言葉とは遠く離れてしまった様な気がする。
 私自身も、飲みの席では極力写真の話はさける様にしているし、私に対してそういった話を周りもあまり振らなくなってきている事にも気づいている。

 私は人の写真を見ると色々と、やいのやいのと言ってしまう癖がある。それは自身悪い事ではなく相手の為にと思いそうしているのだが、どうにもそれがあまり気に入らないといった人もいる様でなおさら写真を見せてくれなくなった。そこから生まれる口論にすら私はある意味での喜びを覚えていた。しかし、その程度で見せなくなるという事、その程度で引き下がってしまうのであればそこまでなのかと思っている部分もある。


 そして、私はそういった思いのはけ口をwebという所に求めているのかもしれない。

 透過光の美しい映像。そこには無数の写真が渦を巻き、私の目を、私の心を潤してくれる。そして、奮い立たせてくれる。ワクワクだって出来るし、嫉妬だって出来る。罵ったとしてもそれは相手には届かず自身の一歩先で途絶えてしまう。ある意味無責任で随分と気が楽なものだ。

 ここで発する言葉や写真、それに対して返ってくる数少ない言葉に私は過去の青春など忘れ去り、大いに励まされ勉強させられる。