桜も見頃を終え、ちらほらと葉が顔をのぞかせる中でも人はそれを逃さんと桜の木の下、あちらこちらで宴を繰り広げていた。
 長袖でも歩いていれば少し汗ばむ陽気に、私も腕まくり何ぞをして意気揚々と歩いてしまう様な、そんな心地の良い日だった。


 彼はスケートボードの板にウィンドサーフィンの帆を付けた様なものに乗り、帆をつかんだ腕をグワングワン前後に振っていた。聞けばそれは「ダートウィンドサーフィン」問いものらしく、ヨーロッパ、特にフランスなどで行われているスポーツで、日本での競技人口は20人位だという。(ここでもそうだが、よく多摩川ではマイナーなスポーツをしている人に出会う。)
 彼の板はフランスから通販で取り寄せたもので5万円位するそうで、他の人達はどうにか改造しているとの事。近くにショップがありそこまで車で向かいそこから自転車で多摩川まで来るそうだ。
 今日は予想以上に風が強く川に入った方が良かったかな?と言って笑っていた。昔は写真もやってい手渡しの保っているカメラにつて色々話をした。


 少し離れたとこで煙がモクモクと上がり消防車の音がしていたので、少し早歩きで向かってみると案の定火事だった。しかも、そこは数年前から撮っている梅の木の下で、気もまた若干こげていて少しだけ嫌な気持ちになった。どうやら自然発火だった様だが、何とも嫌なものだ。

 後、亀がいる事を始めて知った。