晴天とはいえないが、薄い雲越しに照りつける太陽も意外と容赦なかったりして梅雨時の晴れ間を抜群に感じる。そんな天気だ。

 意外と風邪が強い。揺れる木からは黄色くなってしまった葉がヒラヒラと横風にあおられて飛んでくる。焦れったい程に待たせては勢い良く舞う葉に何故だか見せられてそこにしばらく立ち止まった。


 しばらく歩いていると鮎を釣っているおじさんが邪道な鯉を釣ってしまっていた。いくつもの針の付いた仕掛けを、投げては流し、投げては流しといった方法で鮎に引っ掛けて釣る様だ。それが見ていると面白い様に釣れるものだからしばらく話をしながら見ていた。
 11時から来ていると言う彼は昭和四十年代は川が汚く鮎なんていなかったが、下水処理が良くなって鮎が戻ってきた事を良い事だと言った。「そんなに釣って鮎はいかなくならないんですか?」と聞いた所「6月1日から始まってまだいるんだから大丈夫だろう」と答えた。でもあんなに釣っていたら時期いなくなるのだろうなと思っていたらボラが景気良く水面を飛び跳ねていた。
 何だか俺にも出来そうな気になった。


 河川敷ではバーベキューが真っ盛りで実に羨ましかった。登戸から少し下った辺りの工事は終わり、半人工の池には水が張りつりを楽しむ人もちらほらと見えた。