僕は北海道のクソ田舎で18年もの年月を過ごした。まだまだ人生の半数以上を占めている。そして、その記憶は雪に埋もれて刻々と薄れていくだろう。この思いもまた薄れていくだろう。


 日本の郊外がドーナッツ化していくとか、何キロに一つはジャスコがあるとか、原発の近くで養殖してるとか、そういったことも含めて写真に収めたい。しかし、そういったパブリックな視点だけではなく途轍もなくパーソナルな部分での故郷と言うものも表現したい。
 写真家がとか、東京者がとか、そういったもの全部ひっくるめて撮らなくてはいけないのではないのかと言う強迫観念の様なものが沸々と延々と僕の脳味噌でクルクル回って大変な事になっている。

 幸いにも今年の正月は2年に一度の帰郷の年。この思いを暖めて重たい機材背負って帰ろう。だって、もう紀伊国屋にはカレンダーの特設売り場が出ているのだから。

 で、どうやって帰ろうか悩む。前のように鈍行で3日かけて帰るか。それとも、飛行機でビューって行くか。考えたいのだよ。しかし、機材が尋常ではないのだよ。はがきサイズなのだよ。ニューカラーの勉強もしなくてはいけないのだよ。

 それにしても風邪が治らない。でも、今夜も不眠労働だ。