子供の時間―小西淳也写真集

子供の時間―小西淳也写真集


 久しぶりにもう一度見てみた。やはり好みであることは間違いない。が、また色々と見方が変わってきた。

 初期の作品においては、作者の子供はこうであるべきというある種の作者主題的作品であるのだが、後のポートレートは良い意味で作者が不在なのである。
 写真からは作者の存在が全くと言っていいほど感じられず、そこには「子供」という、ものしか感じられない。無論「現代の」という言葉は付くが、それはやはり作者が一人の父になったという事が大きく関係してくるのであろう。


 ニコンサロン bis
 ニッコールクラブ5支部展 [自分史「家族」]

 正直宛にはしていなかったのだが、記録の重要性。そして、私写真の極み、それに伴う自分の非力さを思い知った。


 新宿ニコンサロン
佐藤 哲郎展 [紐育流浪]


 久しぶりにいい物を見たなという感じ。何だか息切れを感じる展示であった様に何故か感じられたが理由は解からない。プリントも綺麗。
 被写体のインパクトもさる事ながら、6*6というフォーマットを知り尽くしている様な構図センスに脱帽だ。

 彼らの置かれている現実がそのまま現代日本に当てはまるかどうかはさて置いて、帝国アメリカの有り方を少なからず垣間見るには良い作品である事は確かだと思う。