印度考

「Suicide Spiral-tears and birds twittering- 」 8/5 (火) 〜8/11 (月) 11:00〜19:00(最終日は15:00まで) 会期中無休 8/5,6在廊予定 大阪ニコンサロン 大阪市北区梅田2-2-2(ヒルトンプラザ ウエスト・オフィスタワー13階) http://www.nikon-image.com…

Johann ROUSSELOT 「the suicide crops」 http://www.oeilpublic.com/diaporama.php?r=339&p=6 ベルギーの男性の作品です。彼は現在インドを拠点に活動している方でいくつか同じ様なテーマで作品を制作されているので気にしてます。 この作品に関して言えば…

「Suicide Spiral-tears and beards twittering-」 新宿ニコンサロン you tube http://www.youtube.com/watch?v=XDtrsF_wdAk&feature=youtube_gdata HPの方でも更新しました。少し大きめの写真でご覧いただけます。 http://takahiro-yamashita.co.uk/

比較的好評だった気がする。あまり悪く言われる事がなかったので何だか気持ち悪いが、ここは素直に喜んでおこうと思う。それにしても審査員の人が一人も来なかったのにどうやって年度賞を決めるのかが謎でしょうがない。 言われた事を適当にまとめて書く。 …

「Suicide Spiral-tears and birds twittering- 」 6/1 (火) 〜6/7 (月) 10:00〜19:00(最終日は16:00まで) 会期中無休 全日在廊予定(木曜のみ18:00以降在廊できません) 新宿ニコンサロン 東京都新宿区西新宿1-6-1(新宿エルタワー28F) http://www.n…

正しそうに見える前提 ・第三国における農業従事者の生活環境は決して豊かとは言えない。 ・約十年前より行われてきた従来の農法とは違う綿花栽培における年間支出の増大。 ・USAによるWTOルールの無視によって引き起こされた国際価格の下落。 ・ヒンデゥー…

初めて違和感を感じたのは一週間前に夫を無くした寡婦を取材した時だ。私が亡くなった夫の名前を聞いた途端に泣き出し、その後絶え絶えながらも話してくれた。あの時だ。 その違和感が初め私には理解できなかった。しかし、取材も2度目になり良くは無いのか…

インド、デカン高原は世界でも有名な綿花栽培地帯である。しかし、今では年間1000人以上の農民達が借金を苦に自ら命を絶つ事から自殺地帯といわれている。 その異変は十年以上前から始まった。 多国籍企業の持ち込んだ彼らには自家採種出来ない高価なハイブ…

悲しい事や辛い事に目を背けてはいけないと言うけれど、実際にその現場に立てば目も背けたくなる。それは物理的に見ないという事ではなく脳が記憶しない様な配慮を勝手にするという事なのかもしれない。 昨年取材に行った際に葬式を見た。(この「見た」とい…

4年ぶりに訪れたバラナシは随分と変わっていた。4年間の中で私も随分と変わったし、土地自体も変わった。丁度車と車がすれ違うと二つの速度が合わさってもの凄く早く感じられる様な、そんなものなのだろう。それでも変わらないものも勿論ある。 まず驚いたの…

どんよりとした空模様が続く八月の始め、ガーナバドゥ・クーデゥメテ氏は年収の2倍以上の借金を苦に農薬を飲み自ら命を絶った。 翌朝目覚める事の無かった彼の遺体は病院へ運ばれすぐに司法解剖された。数時間の後彼は白い布に包まれ、村人たち数名によって…

丁度私がインドへ行っている最中にテロがあった。日本でもそこそこに報道されていた様で、私のみを案じるメールなどが届いたのは嬉しい限りだ。 丁度目的の取材を終えたその火の番からテロが始まった。朝チェックアウトをしにフロントに向かうとテレビに釘づ…

インドにはヒジュラと言うカーストというよりは、もはや集団の様なものが存在する。両性具有者や性同一性障害者や同性愛者などの総称見たいに現在ではなっている。 去年今年とインドへ行き何度か遭遇する機会があった。電車の中や町中では人の頭に手を当てて…

この写真はあまり良くない。そう私はもう。何だかごちゃごちゃし過ぎていて、何を見せたいのかが明確ではない。おまけに、周りの人達が死体や、泣いている人を見ているのであればまだしも、こちらを見てしまっているというのはどうしようもない。と、私は思…

慟哭は悲しみを表すのに十分足り得る音であり、鳥のさえずりは平穏を表すのに十分足り得る音であると私は思っていたし、そうであると今でも思ってやまない。しかし、その二つが同時並行的に私の耳に入ってくるという事は私にとって日常ではなかったし、入っ…

どんどん自分がおかしくなっていくのではないのかと思う。 以前は多少なりとも悲しい顔や、少なからずの涙を流していると、もの凄くつらい気持ちになった。何故撮っているのか?それ以前に何故ここに居るのか?何だか自分が自分ではない様な感覚に陥るという…

インドを移動する際ほぼ確実に列車にて移動する。その際良く荷物を盗まれたなどトラブルに会う確率が高いと言われているし、実際そうした事も多いのだろうが、何故だか私はあまりそういった事が無い。それはきっと私の荷物が重すぎるという事と、周りの人間…

コーパマンデゥヴィ村。そこはこの取材を開始して初めて向かった村だった。そして、最終日、私はもう一度ここを訪れた。 初めて訪れた時チンチョルカールという家族を取材した。その家族はとても若く夫のスウラーが25歳、妻のギタサラブンが21歳。そして、1…

荒野に突然と現れる現在進行形で構築されながらも営業している遊園地つきショッピングモール。そこの広大な駐車場に疎らに止められる真新しい車。 降りてくるカップルとファミリー。団体で来る学生達は地下鉄とリキシャーを乗り継ぎ、小走りに施設に吸い込ま…

5月も終わり。 外気は45度を越え、綿花を刈り入れ終えたむき出しの地面を太陽がジリジリと照らし続ける。そんな時期に自殺者の数は増え始める。 事の始まりは約10年前。 多国籍企業の持ち込んだ、彼らには自家採種出来ない高価なハイブリッド種子や遺伝…

「自殺なんてわざわざしなくていいじゃん。」 なんて僕なんかはよく思ってしまうけれど、そんな状況になった事の無い僕にはそんな気持ちを知るよしもなく、ましてやそうせざる終えない状況なんてものは想像もつかない。 一昔前に「人はどうして死にたがるの…

本当はどうでもいいのかもしれない。 世界で貧困が、飢餓が、戦争が、内戦が、環境問題が、問題視されていようと僕がこの世で生を受けて生きていられるのであれば、その全てはどうでも良いのかも知れない。 しかし、僕はドキュメンタリー写真家でありたいと…

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5月も終わり。外気は45度を越え、荒涼とした大地がむき出しに照らされている。 この時期から自殺者はの数は増え始める。農薬や、苗を買う賃金とは反比例して年々下がる綿花の値段。その末の選択肢が自殺というのは実に悲しい事実だ。 未だに、克明に、脳裏に…